TNCがめざすもの
2012年は暑い夏でした。 その最中、私たちTNCは全員で会社の移転を決めました。  その理由は、こういうことです。  まず、TNCは来年10周年を迎えます。創業した時のオフィスは、キッチンもない、冷蔵庫がトイレにあるような原宿の雑居ビルでした。赤坂に移転する日、隣の美容室や向かいの彫金屋さんが言ってくれた「おめでとう、大きくなって原宿に帰っておいで」という言葉は忘れません。  あれから6年。いろいろなことがありました。ライフスタイル・リサーチャーは年々増え、気がつけば60カ国80地域、今では400人以上にひろがっています。同じような業態の会社も増えてきましたが、リサーチャーのレベル、TNCメンバーの情報力と編集力は未だ追従を許していないと自負しています。  この6年で大きく変わったのは、日本企業の海外進出に拍車がかかり、もう「海外」が遠く海の外ではなくなってきたことです。とかく収縮する日本から活路を見いだすための海外進出と言われますが、私にはそうは見えません。海外へ、海外へという片道切符ではいけないと思っています。グローバル化は必要だけれども、その先にはローカルへ戻していく、ローカルを循環させていく視点をもたなければなりません。そして、自分たちのビジネス×海外とした時に、どんな新しいアイデアが生まれるのか。その実践こそが今の海外進出だと思っています。まさに、時代の流れを一身に感じながらの月日でした。  昨年は、東日本大震災という悲しいことがありました。日本に暮らす日本人は悲しみに暮れ、海外に暮らす日本人は祖国を憂いました。「絆」という言葉を、これほど感じたことはなかったのではないかと思います。家族を想い、社員を想い、友人を想い、仕事仲間を想い。「人」との絆で、私たちの仕事は成り立っているのです。もっともっと大切にしたい、いや、大切にしなくてはいけない。そのことを教えてくれました。  「ダイバーシティ」という言葉を良く耳にします。人種に限らず、性別、年齢、個性、価値観、健康状態、さらには働き方の違いなど、あらゆる多様性を積極的に受け入れることです。海外ではすでに「出勤」をマストにしない企業も増えています。いずれ日本でも、「通勤する」という常識が変わるだろうと思っています。さて、その場合のオフィスとは、どんな意味をもつのでしょうか。  私たちは、考えました。 オフィスは、もっと集まる意味を持たなくてはいけない。 黙々と作業をするだけの場所であってはいけない。 そこに集う人が行きたいと思えなくてはいけない。  TNCは海外のネットワークが強みです。でも、同じくらい国内にも多くのネットワークがあります。仕事仲間もたくさんいます。そのすべての人たちがTNCを目指してきてくれる場所をつくりたい。だからこそ「東京らしさ」にこだわりたい。そして、何かいつも刺激のある場所だったらいい。時には学びたい人が集まる寺子屋だったらいい。公民館のようにあったかい場所だったらいい。車座になって語りたい。気がつけば何時間もいられる場所だったらいい。同じ釜のメシを、もっと多くの人と食べたい。  そして、10年先を、一緒につながっていきたい。 人として、仲間として。  私たちTNCは、ここ神楽坂から再スタートします。2012年・秋 株式会社TNC 代表取締役 小祝誉士夫
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